2024年武蔵中学 社会③ 労働問題

どうも。歴旅です。
今日もぶらりと歴史旅。
中学受験、御三家レベルの社会を楽しく学びましょう。

問3 高度経済成長期を中心に賃金が順調に増加したため、賃金労働者の世帯ではこれまであまり見られなかったものを購入・消費しながら豊かな生活を営むようになりました。購入・消費されるようになったものを一つ上げて、どのように生活が豊かになったのかについて書きなさい。


簡単ですが知らないとピンとこないかもですね。じいちゃんばあちゃんの昔話を聞いていると出てきたかと思います笑

高度経済成長期は戦後豊かになり、新しい最新技術のものが増えてきました。よく言われるのは3種の神器と呼ばれるものです。冷蔵庫、テレビ、洗濯機です。
当時は今みたいに電気がなかったんです。あるはあったんですが全部の家にあったわけではありません。
一つずつ見ていきましょう。

■冷蔵庫
 冷蔵庫、なかったんですね。冷蔵庫の歴史で行くと、基本的に冷凍保存は寒冷地、寒いところに置いておく、という事しかできませんでした。めちゃ暑い夏にそんなとこない!全部腐る!というのが基本スタンダードです。
しかし日本は自然が豊かなので、場所によっては涼しい、寒いところがあります。
①風穴 
富士の風穴が有名ですが、鍾乳洞、洞窟のようなところから風が吹き出していて気温が10度以下の地域があります。富岡製糸場も蚕の成長を遅らせるために卵を風穴で保存しています。
②雪山の氷
江戸時代には信濃、北陸加賀藩などから氷を江戸まで持ってきていました。めちゃくちゃでかい山の氷を切り出して、人力でめっちゃ急いで江戸幕府まで運びます。ついたころには一握り。めっちゃ解けています。将軍は超絶貴重なかき氷を食べていたんですね。。笑
もちろん超富裕層しか楽しめない調高級品です。

③氷屋さん
大正時代になると氷屋さんが出てきます。めちゃでかい氷をでかいのこぎりで切って電気のない冷蔵庫みたいなところにでかい氷を入れます。冷気がだいぶ持つようになりました。削られた氷くずを子供がかき氷にして食べていました。
戦前もギリギリ冷蔵庫は存在していましたがみんなが使えるものではありませんでした。
④地下水
農村では山から流れてくる小川に野菜などを入れておきます。雪山は8月まで山頂に雪を残していて、地上は真夏でも地下水はひんやり長冷たいです。雪山がある日本の景色。超ありがたいですね。雪があるから夏でも水が供給され旱魃が少ない。ありがたや。山や水源を外国人に売ってはいけないことが分かります。

■テレビ
これも戦前からありましたが結構最先端技術でした。白黒テレビがざらざらになるが、アンテナの方向を変えたり空手チョップで叩いて直していました。歴旅もカラーですがギリギリ経験しています。なつかしい。リモコンなかったです。

はじめはNHKなどがラジオ放送を始めていました。戦前のマスメディア代表はラジオですね。しかし次第にテレビができ、普及してきました。
暫くはテレビを持っている家が少なく、テレビがある家に大人も子供も集まってみていました。鉄人28号、力道山などプロレス、プロ野球ができ始めます。64年東京オリンピック、昭和天皇のご結婚あたりで爆発的に普及しました。

■洗濯機
洗濯機誕生以前は「洗濯板」で人力でゴリゴリこすって洗っていました。これやったことあるのですがだいぶしんどい。冬とか地獄です。手があかぎれになって血が噴き出します。冷たすぎてかじかみ、吐息で温めながら洗濯します。子供の紙おむつなんて存在せず、使い捨てなんてできないから布おむつで毎日毎日うんちおむつの布を日々洗い続けます。
ずーーーっとこういう時代が続いていたんですね。女性の家事の比重がめちゃ高く、家事だけでフル稼働の時代でした。

今は超絶幸せですね。。
洗濯機に放り込めば洗える。ラジオもテレビもPCもある。好きな番組もチャンネル取り合いしなくて見れる。食洗器で皿も洗ってくれる。アレクサが電気もつけてくれる。家事の時間は大幅に減りました。子育て時間だけは変わらないですが・・・

過去に比べれば家事に対して文句なんて言えません。
料理は時間がかかりますが、半加工商品も増えました。その分健康被害が増えました。自然のものではないからですね。コーヒーのミルクなんて牛乳ですらない謎の白い油です。手間かけて自然のものを食べた方が健康的、というのは否めませんが、過去と同じレベルの労働もできません。。

日々文明に感謝しましょう。冷蔵庫ありがとう。洗濯機ありがとう。アレクサありがとう。。。父ちゃん母ちゃんありがとう。。。笑