2024渋谷幕張中 社会② 和歌の面白さ

どうも。歴旅です。
今日もぶらりと歴史旅。
中学受験、御三家の社会を楽しく学びましょう。

設問です。

ア、イに入るのは何でしょうか。

和歌は日本の伝統です!
というのは簡単ですが、結構成立に歴史があります。
5・7・5・7・7の和歌は日本的特徴が強いですが、それに至る前の万葉集など古代の詩は特に韻を踏んだりしていないです。
古事記にはスサノオノミコト、ヤマトタケルノミコトなど多くの人物が和歌を詠んでいます。
国に帰った時、結婚したとき、死ぬ前など様々な重要な場面で歌を残しています。
すごく少ない情報量ですが、決定的な心情を残す場面です。

日本海側で国津神なども歌を残しています。
詩を読み込むことで、歴史の裏の心情、侵略されたのか同盟なのかなどが見えてきます。
しかし解読が難しいのでこれも大人になってから。。笑
中高の古文の時間でもいいかもしれません。書道もかな文字ではいいものを残しています。

万葉集が成立したときはまだひらがなカタカナが成立していませんでした。
そのため漢字の当て字で呼んでいました。
つまり、その当時の大和音が残っているんですね。

たとえばひらがなでも「い」と「ゐ」ってありますね。今「ゐ」を日常で使うことはありません。
そのためもう意味が失われているかもしれませんが、実は音が違います。
別表記をすると、「い」と「うぃ」になります。
「いのしし」はもともと「ゐのしし」でした。ししは肉の事です。「ウィウィ」ってなく食用動物。
それがイノシシの語源です。

戦前のインドネシアの現地表記では「スマルヲト」というような表記があります。これは「古い」から、ではなく音に忠実な表記だからですね。現代表記では「スマルウォト」になります。

万葉集の漢字も、現代音では1つの音のはずなのに当て字の漢字が2つ以上ある場合があります。
それが古代音を表しています。万葉集の研究から古代の音声を復元する。大学以降やってみてください笑

人名も面白いですね。『新撰姓氏録』にはこの時代の氏族を大量記載しています。
「皇姓・神姓・蕃姓」で氏族を分けています。
皇姓というのが天皇家から分かれた氏族ですね。一番格上です。

その次が神姓です。天照大神や天孫降臨の時に一緒に来た仲間達、そして国津神の氏族です。
「神<皇」という順位が面白いですね笑
日本にとって「神=god」ではないという事がよくわかります。
天皇系=天津神の一族が一番上で、それに従った天皇家と異なる氏族、国津神系は「神」なんです。
「神」の普通っぷりがよくわかりますね。

蕃姓は海外から来た渡来人系です。この時代でも300氏族くらいいるのが特徴です。
これは氏族の数を表記しているので人数ではないですが、
氏族数の多さが人数の多さにも繋がるのも事実です。

いろいろわかって面白いですね。

答え ア:古今和歌集 イ:万葉集