平成26年桜蔭中社会② 繊維産業問題⑨ 現代のアパレル

どうも。歴旅です。今日もぶらりと歴史旅。
中学受験、御三家レベルの社会を楽しく学びましょう。

繊維についていろいろ見てきました。
最後は現代の課題に触れていきましょう。

アパレル産業はこれまで発展の基盤となってきました。
衣食住は生活必需品です。人口も増えれば衣類も必要だから儲かりますね。

先には工業化していたヨーロッパではアパレル産業はブランドとなっていきます。ただ着れる、温かいという機能面よりもデザインを重視していますね。
ブランド=機能的価値+情緒的価値
です。
日本ではうまく世界的ブランド産業が育っていない気がしますが、
逆にファーストリテイリングに代表される別のトレンドが生み出されました。ユニクロですね。
簡単。安い。且つおしゃれ。

日本では高機能化しながらも高級路線化しませんでした。日本は伝統的に(?)水道哲学というのがあり、安くていいものをみんなが使えるように作る思想が戦後一般的でした。パナソニックの家電も、トヨタの自動車も、食品、お菓子など広く普及する商品を作っていきました。ユニクロは後の時代なので少し違いますが、方向性は同様です。
※戦国時代は完全に一極集中豪華絢爛主義でした。
昭和の企業は戦争で焼け野原から回復するために多くの人を助ける思想があったのだと思います。

現代では原料生産である綿花、紡績が問題になってきています。
実際私達は安い商品の恩恵を受けていますが、チョコレートの原料であるカカオの収穫や紡績など、超低賃金で過剰労働にさらされている人達は多くいます。日本国内でも外国人労働が問題になっています。現代の奴隷制と言えるでしょう。

もともとあった問題に加えて、ユニクロは中国でのウイグル人への人権抑圧と強制労働の問題が出てきています。ユニクロが意図したことではないですが、中国企業が国ぐるみで少数民族を抑圧、強制労働によって人口縮小などなど、言えないようなことをしております。(歴旅は過去新疆ウイグル自治区も旅しましたが、もともと全く別文化の外国を植民地化し消滅させようとしていますね。日本も明日は我が身。。)
これに加担するユニクロは窮地に立たされています。ユニクロは中国市場で販売もしているので生産、販売共にピンチです。引いたら物も売れなくなる。工場も撤退。大赤字。それでもやるかどうかを迫られています。アパレルは産業と国の関係を見るといろんな思考が必要になりますね。