2021年駒場東邦中 社会⑪幕末問題

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幕末と言いながら明治時代に突っ込んでいます。
でも一連の流れですね。大久保利通は新政府側として近代化を突き進みます。逆に地元鹿児島では嫌われるのですが、人徳の西郷隆盛。彼は士族として全うします。

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エ 明治政府は、薩摩藩出身の西郷隆盛の下で、士族たちの力を集めた強力な軍隊を組織した。
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これは逆ですね。西郷隆盛は征韓論の議論で政府と対立し、薩摩へ帰ってしまいます。そこで農民をしながらのんびり過ごしていました。しかし政府に反対する士族が多数頼ってきた結果、西南戦争の旗頭として立ち上がることになります。士族の反乱です。殖産興業をし始めた日本では農民、商人出身者の方が手腕を発揮し、戦争専門の士族は仕事がなくなって不満が溜まっていました。

明治政府で軍の近代化を目指したのは黒田清隆でした。彼はフランスナポレオンの国民皆兵制をまねて、士族ではない農民などを含めた一般人からなる軍隊を設立し、武器の近代化で勝てる軍隊を目指していました。
西南戦争の結果、武器で圧倒的に劣る旧士族の抜刀隊にぼろ負けします。

日本の武士は武器が近代化されたところで勝つ方法を編み出し、戦い抜くのでした。ここで近代軍制の見直しが図られます。最終的には明治政府も士族を登用して戦争には且つのですが、物資の不足、極端なインフレが続き、明治政府の立ち上がりはボロボロでした。
現代でも学ぶポイントがたくさんある時代ですね。

ちなみに西郷隆盛、最後は旧侍社会を代表する形で亡くなりましたが、戊辰戦争の開戦では何の理由もないところで火種を作って開戦しています。
江戸の街中でヤクザを雇っていきなり商家を襲って乱暴、殺人、強盗を働かせ、薩摩藩邸に逃げ込ませます。これに対して徳川慶喜は手を出すな、と言っていたのですが、ブチ切れた庄内藩士が薩摩藩邸を焼き討ちするのですが、まあ当たり前です。
これをきっかけに戦争を開始します。

現代でもイギリスやアメリカ、中国が開戦する時はこうした火種を撒いて煽ってから相手を悪役に仕立てて開戦します。
世界共通とも言えますが、戊辰戦争は正義の全くない戦争でした。
明治政府が分け前が欲しいどん欲なヤクザの利益配分のためだった、とも言えます。