開成中学校社会① WFPと食料
どうも。歴旅です。
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佐藤栄作は1974年にノーベル平和賞を受賞しました。ノーベル平和賞はzン部のみならず団体も授与対象となっており、2020年にはWFPが受賞しています。WFPの紋章を次のア~エから一つ選び、記号で答えなさい。
WFPが分かれば紋章は知らなくても解答できます。
2020年にノーベル平和賞を受賞したのでここで覚えている人もいるかもしれません。

WはWorldですね。国際機関に大隊ついています。昔はI、Internationalもありましたが最近それほど多くないですね。ではFは?これが分かれば回答できます。
答えはFood。WFP 国連国際食糧計画が答えなのでウが正解になります。

こんなキャンペーンもありますね。
WFPは飢餓のない世界を目指して活動する、国連の食糧支援の機関です。紛争や武力衝突に加え、干ばつ、洪水、地震、ハリケーンや農作物被害などの自然災害の緊急事態が発生した際は、いち早く必要とされる場所に支援を届けます。
仕事としては緊急支援、災害に強い地域社会作り、政府の能力強化、学校給食支援、母子栄養支援などです。
世界には食料が行き届かない国がたくさんあります。
日本も食料自給率が低下している国です。これは何を意味するかというと、戦争が起きた時に籠城できずに餓死する、ということです。米だけで行くと秋田県、山形県だけ自給率100%。でもこれは人口の少なさでもあります。山梨県など農業県というイメージがあるかもしれませんが、扇状地なのでほとんどが桃、ぶどうなどフルーツ。フルーツではカロリー維持できません。山間部なのでお米が作れない。戦国時代に武田信玄は米を確保するために諏訪を攻め、支配しました。
外に打って出るにも食料自給率は欠かせません。
世界を見ると人口は80億に達しています。そしてまだまだ増加中。日本は人口が減っていますが、世界的には水も食料も足りず、いずれ有事の際には奪い合いが発生します。この時に食料を押さえているかどうかが重要です。ウクライナとロシアは実は世界的な小麦の穀倉地帯なので、欧州に輸出していました。でも今は石油も食料も欧州には供給できない状態にある。他のところから持って来れたらいいんですが価格は跳ね上がります。毎日の食料の価格が跳ね上がると暴動へ。日本も米よこせ運動とかありましたね。決して現代に起こらない事ではありません。だから最近虫食わされているんですね。活用されていない、且つ増殖可能な食料としては虫があるかと思います。日本も山間部は蜂の子やイナゴなど食べる文化がありますが、あんまりメインで食べるものではありません。イスラム教徒のハラール、ユダヤ人のコーシャなど、宗教によっては禁止している食べ物は意外と多いです。ユダヤ人は鱗のない魚は食べません。鰻美味しいのに笑
チベット人からするとエビ、カニなどももはや虫です。食文化というのは意外と文化的伝統に立脚しているんですね。中国人ほどまではいかなくても、日本人はそう考えると意外と雑食性です。特にナマを好むのは世界的に例が少ない。中国では「生卵を食べるのは蛇と日本人くらいだ」という言葉があります。基本はサルモネラ菌でやられてしまいますし、生魚も寄生虫がいるので生食は危険です。日本人は世界的に例がないほど清潔で安全な地域に住んでいるんですね。食料的にはそれだけでありがたい。
食料は生き物なので天候不順などあればいきなりなくなります。そのために蔵に備蓄しておく必要がありますが、それも時間とともに劣化します。震災の時だけでなく、食料保存は重要ですね。東京は人口が多いですが農地はほぼない。千葉、茨城、群馬などに頼っています。しかし現代では1次産業(農林水産業)従事者は1%程度、かつ高齢化で後継ぎがいません。ここに根本的着手は行われていないので、そろそろ危険ですね。何かあってから、では遅いのがこの種の生活の基本的なことです。
世界はこれまで暫く?平和だったのでグローバルに流通を最適化してきました。一番人件費の安いところに工場を移転して生産し、世界中から大量に安く買っていました。しかし戦争が起きた時は船が止まります。そうすると自前で生き残れる経済圏が必要になります。
第二次世界大戦の時もありましたが、「ブロック経済」政策ですね。自分達に必要な市場、原料供給地を囲い込み、その中で自活する。
敵国に流通させたら自分達の首を絞めることになります。
WFPはこうした事象に対応すべく活動しています。
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