2024年武蔵中学 社会②労働問題
どうも歴旅です。
今日もぶらりと歴史旅。
武蔵中学です。労働問題です。縄文から現代までの労働。しかし簡単です。
問題文をあまり読まなくても解答可能です。
と言いつつ曖昧度が高いのでいろいろ考えてみましょう。
問2 一般的に、農業に従事する江戸時代の人が属した身分は何ですか。
答えは百姓です。
「士農工商」が身分制度としてあるので「農民」も解答になるかと思います。しかし問題文には手工業、作物・製品取引などたくさん職業があるよ、その中でも農業の占める割合は非常に大きい、という言い方です。ここで農民でも十分だと思いますが、多様な仕事を想定して百姓にします。
「百姓」って何でしょうか?
ちょっと分解して考えてみましょう。「百」の「姓(かばね)」と読めます。姓というのは昔職業集団に与えられた名前でした。
百姓というのはもちろん農業もしますが、生きていく上で身の回りのものを考えるともっとたくさんのものが必要ですね。
着物、食べ物、木を切る、塩、おかし作り(昔は餅とかせんべいですかね)など考えると、農業だけではなく多種多様な仕事が必要です。木を切るのは「樵(きこり)」ではない?という声も聞こえてきますが、「士農工商」の中に木こりはありません。
となると、農の中に実はたくさんの職業が含まれていたことが分かります。例えば江戸時代の産業振興政策で生まれた伝統産業や名物料理はどんなものがあるでしょうか。一部見てみましょう。
・漆を使った漆器
・絵蝋燭
・高麗人参の天ぷら
・高遠そば(ねぎを箸代わりに食べます)
・桐たんす
・和服
これだけ見てもいろんな仕事が必要ですね。漆を作る。取る人。蝋を取る人、絵を描く人。反物を織る人。切って着物を作る人。桐の木を切ってくる人。木材にする人。たんすにする人。蕎麦を作る人。捏ねる人。朝鮮人参を作る人(武士が薬草園経営をしていましたが、通常農作物としては農民が継続して栽培します)
などなど。
これら全部農民の仕事です。職人もいるのでは?というのは正しいですが、よっぽど難しい、専門化しないといけないのが職人の仕事です。金物師とか、絵師とか、たんす職人とかは別になります。
しかし農民が結構な部分をカバーしないと成り立ちませんね。
更に言う富山の民はどうやって暮らしていたのでしょうか。
長野県の山間部にある資料館で見ると、ひとりが何でもやらないと生きていけません。
・木を切る
・布を織る
・岩塩から塩を作る
・農業やる
・魚を獲る
・馬を育てる。
・馬で運送業をする。
簡単に言うと生きていくために必要なことは何でもやります。
今みたいに分業されてないんですね。だから生活に必要な仕事大量にこなしていました。漁民も林業も「農」の中に入ってしまうんです。
そんなこんなの働き方を踏まえると「百姓」の方がより働き方の表現に会っていそうですね笑
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