2024年渋谷幕張中 社会② 天智天皇
どうも。歴旅です。
今日もぶらりと歴史旅。
中学受験、御三家の社会を楽しく学びましょう。
もうすぐ試験本番ですね。改めて昨年の過去問を見てみましょう。
良い問題が多いです。社会①は裁判制度についてですね。
大人でもなかなか触れる機会もないですが、体系的に裁判制度の現在を表現しています。
社会②は歴史ですが、文章を見ると古代から小倉百人一首という文化史領域があり、
なかなかマニアックですね笑
しかし実際解こうとすると結構簡単です。ただ時代ごとに該当事件の正誤問題です。
では時代を掘り彫してみましょう。出題以上の掘り下げの中に新しい出題の可能性があります。
問2 下線部aに関連して天智天皇が活動した7世紀に関して述べたブギの分A~Dについて正しい組み合わせを選べ。
A 日本各地で前方後円墳が作られるようになりました。
B 蘇我蝦夷・入鹿の父子が滅ぼされました。
C 聖徳太子(厩戸王)が冠位十二階の制を定めました。
D 大宝律令が編成されました。
※aは天智天皇
簡単ですね。天智天皇の時代に何が起きたかが分かればわかります。
しかし結構この時代、謎が多い上に分かりにくい時代ではあります。学校で習う粒度と、実際に起きた出来事にギャップが多い時代で、史料が少ないのでどうしても憶測が多くなってしまいます。しかしそれでも歴史記述がある内容でもちゃんと反映されていません。
まずは教科書的に解説しましょう。
天智天皇。なにをした天皇かというと結構胡散臭い奴なんですよね
(いきなり教科書的ではないですが笑)
そもそも天皇になる前に何していたのかというと、
中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)という名でした。
中臣鎌足(なかとみのかまたり)とつるんでいました。
この時代、蘇我氏全盛期です。
中大兄皇子が「蘇我氏が権力を奪ってないがしろにしている!」
といって蘇我入鹿を暗殺しました。乙巳の乱(いっし・おっし)と言います。
その前の時代には蘇我蝦夷が聖徳太子と連携していました。
仏教導入のために物部氏と戦い勝ちました。四天王寺を作りました。今も四天王寺高校がありますね。
しかしなぜ仏教を導入したんでしょうか。
みんな神社に行きますが、神道というのは不思議です。宗教か?と言われるとみな特に何も信じていないというかと思います。でも神社に行ってお祈りします。神社はコンビニよりも多く、調査によると日本人の70%くらいが行動しています。
神道ならキリスト教など所謂一神教にあるものがありません。
経典もない。教団もない。唯一神もない。バイブルもない。天国も地獄もない。
救いが、ない。
ある意味これが仏教が入ってきた理由です(オリジナルの仏教も救いはないんですが。人を救わない)
神道はいくら拝んでも救ってもくれないし、死んでも天国とか地獄もありません。自然の猛威と畏怖、感謝しかありません。
この頃外国から渡来人が往来していた時代、天然痘が蔓延していました。
民衆が苦しみ死んでいく中、仏教に救いを求めました。日本に入ってきた仏教は大乗仏教です。
この頃の仏教というのはガンダーラを経由してシルクロードを通って来た仏教です。
もともと救いも何もなかった原始仏教とは異なり、仏様だらけで天国地獄を装備。
中国から来た、のはそうですが北魏という鮮卑族から入ってきました。
これって、漢民族の儒教体系と異なる価値観なんです。
鮮卑族が漢民族と異なる世界観を以て世界を統治するために導入しました。
遣隋使を派遣した聖徳太子も同じような思惑があったのでしょう。
聖徳太子は十七条憲法を制定し、冠位十二階など数々の制度を整備しました。超優秀です。
蘇我蝦夷は聖徳太子とメチャ仲良しでした。
実は蘇我氏、天皇家から派生(皇姓)しています。
物部氏も同じなのですが、聖徳太子が生まれた時、蘇我腹なのに喜んでいる記述があります。
物部氏は軍事と警察権を司る吉備の一族ですが、本件は蘇我氏と決して仲が悪いわけではありませんでした。
複雑ですね。。
しかしそうした2大氏族がいたにもかかわらず、いつの間にか滅びて藤原氏の世になっていきます。
今日はここまで!
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