2019年開成中学校社会より 豊臣秀吉③ 意外とすごかった明智光秀

どうも。歴旅です。今日もぶらりと歴史旅。
中学受験、御三家の社会を楽しく学びましょう。

いや~秀吉にたどりつきませんね笑
戦国時代はいつもよりも長くなりそうです。

語りどころが満載ですね。中世社会の変化は特に面白く、意外とイメージと異なるところも多いので、あっちこっちふらふらしながら見ていきましょう。

正史や大河ドラマではあまり出てこない視点で、歴史の裏側から見ていきましょう!


■明智光秀
最近2020年に大河ドラマでやりましたね。
珍しい人物を取り上げたな、と思いました。
いろいろあるんですが、地味な人物です笑

でも、重要な役割を果たしていくんですね。
彼は美濃の国(岐阜県)で生まれます。源氏土岐氏の流れを引く、割と由緒正しい人です。

戦国武将って、下克上とか豊臣秀吉みたいに農民から成りあがったというイメージがありますが、正直、昔から血筋のいい武将が大半です笑
室町時代の守護、管領とか役職があり、領主ポジションは取れていました。もちろん成り上がりもいますが、どれほど多かったかはわかりません。

明智光秀ははじめ齋藤道三(この人は頑張って成り上がった笑)に仕え、その後地元を追われる形で朝倉義景のもとに逃げ込みます。
そして京都との繋がりのある朝倉義景と関係ができたことから足利将軍家と繋がり、そして織田信長と出会います。

彼は将軍家にも気に入られ、メッセンジャー、外交官のような仕事を長くするのでした。
明智光秀は信長を裏切ったイメージが圧倒的に強いですが、もともと信長の下で重要なポジションを任されていました。
特に後半は四国平定に向けて動いている信長の下で、長曾我部元親との同盟セッティングで頑張ります。もともと長曾我部と手を組んで三好氏を挟撃しようという作戦でしたが、信長の気が変わったのか、風向きが変わったのかわかりませんが、信長軍は三好氏と手を組んで長曾我部氏を打つように戦略が変わってしまいました。

ここで自分がやっていた仕事を潰され多ことを恨んだのか、もともと長曾我部氏が友人だったからなのか、はたまた将軍指示説なのか。理由は諸説ありますが1582年本能寺の変で信長を打ちます。

■本能寺の変

本能寺の変が起きる直前、信長は意気揚々でした。
長年の強敵だった武田勝頼を天目山に追い詰めて自害させ、わずかなお供をつけて東海道から富士山麓を眺めながら帰るところでした。長年の宿敵を倒し、信忠という後継者もできて満足していたのでしょう。
北陸の上杉氏を残し、東日本はほぼ制覇。みな恭順していました。あとは西日本の毛利氏、長曾我部氏などを残すだけの状態でした。
同時に、全国平定の戦略で各地に重臣が出払っていたため、信長の周りが手薄になっていたのでした。

明智光秀はこのころ畿内に残っており、軍団としては遊撃隊のような特殊な立ち位置だったようです。

近畿地方一円に勢力を持っていた明智光秀を「近畿管領」と位置付ける研究者もいます。(実際には近畿管領という地位はありません)
いうなれば信長軍の
近畿軍管区司令官+近衛師団長+CIA長官

というポジションでした。
初めに地味です、とか言いましたが、
かなりすごいですよこれ!

朝廷とも結びつき、京都所司代(警察)とも結びついていた。

現代にいたら相当有能な人ですよ。
中央にいながらこの状態だったことを考えると、天下を獲る資格は十分あったと思います。

「敵は本能寺にあり!」
といったかどうかはわかりませんが(実際は江戸時代の頼山陽が『日本外史』で書いた言葉のようです)、光秀は信長を攻めます。

信長は
「是非もなし(いやどうしょもないよ。)」
といってすんなりと死を受け入れます。
最後に敦盛(あつもり)を舞った。
(というのは後世の創作で、史実としては舞ったのは桶狭間の前と言われています)

人生五十年 下天のうちを比ぶれば
夢幻の如くなり

人生あっという間。全ての時間を充実していきたいですね。

150人VS1.5~2万人。
戦力差どころではない状況を見て、信長は最後を迎えます。

その後明智光秀は中国大返しで緊急帰国した秀吉軍と戦い、敗れ、農民に殺されます。
三日天下と言われますが、何かうまくいってたらより有名になっていたかもしれません。
明智光秀に関する史料が少なく、詳細が分からないのはおそらく豊臣秀吉が記録を焼いたり消したりしていったのでしょう。

「信長を討った裏切り者」というイメージが強いですが、それは勝者(秀吉)が作ったイメージ戦略が今まで残ってるかもしれません。

コロナ禍で中断しながらでしたが、大河ドラマ『麒麟が来る』で、少し汚名返上できたかな、と思います。

歴史の正当な評価は難しいですが、起きた事実は明らかにしていきたいですね。明智光秀。
掘り起こしがいのある人物です。

戦国時代

Posted by rekitabipapa