平成29年桜蔭中学校社会①より 地理編富山県⑦ エネルギー

どうも。歴旅です。今日もぶらりと歴史旅。中学受験、御三家の社会を楽しく学びましょう。

富山県、と言いながら領域を超えて全部繋がっていますね。試験問題も飛び飛びでつながっているので切口としてちょうどよいと思います。

さて、今日はエネルギー編です!!
もう結構現代的トピックですよ。

■水力発電
さて、時代は変わって明治から昭和へ入っていきます。
産業革命の初期は動力革命と言われていますが、原動力は水蒸気。それがモーターとエンジン、エネルギーも電気へと変化していきます。
この過程でエネルギー革命も起きるのですが、比較的早かったのが水力発電です。明治20年代、1890年代には電気を作り始めました。

実は火力発電の方が早いのですが、ほぼ同時に水力発電所お作られており、紡績会社や鉱山会社で使われました。水没する村や山林破壊は伴いますが、CO2排出の点では本当にエコなエネルギーです。デメリットは火力と比べて生産電力量が小さい点です。

富山では立山連峰から多くの河川が流れています。
神通川、庄川、黒部川、小矢部川。
(常願寺川、早月川、片貝川を合わせて富山七大河川と言います)
一級河川が流れ込んでおり、とにかく水が豊富で水力発電が早くから立ち上がりました。

ちなみに富山市は国連でもエコシティとして認定を受けています。
国際連合SE4ALL「エネルギー効率改善都市」として国内で唯一選定され、国連機構サミットへも出ており、SDGs(持続可能な開発)への取り組み都市として活躍しています。これは大きな流れです。

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日本の水力発電所はどこにでもある、と言えますし、やはり河川の水系に寄っています。ある意味一番自然な形ですね。

火力発電
石油と石炭、LNGガス。2013~16年ごろに三菱商事中心に燃焼効率の良い石炭での火力発電を作って東南アジアに輸出していましたが、今は逆風ですね。燃焼効率がよくなってもエコではありません。しかし2015年くらいまでは安倍政権の肝いりで三菱商事が「燃焼効率のいいエコナ石炭火力発電所」をアジアに売り込んでいました。火力発電はなんだかんだでエネルギー生産量が大きいんですね。安定的に高い電力を生産できる。これが強みです。
2021年になって中国は電力不足を補うために環境問題なんて完全に無視で石炭火力で電力生産を開始しました。なんだかんだで簡単。安全。高出力。環境に悪いですが生産効率はいいんです。

原子力発電
2011年東日本大震災で大変なことになりました。もう10年も経つんですね。今でも涙が出ます。
原子力は戦後未来のエネルギーと言われていました。今では考えられないことですが、1945年広島に原子力爆弾が投下され未曽有の破壊があったにもかかわらず、鉄腕アトムは原子力の力で東京上空を飛びまくる。妹はウランちゃん。サイコロサイズの原料で無限のエネルギーを生み出せる未来のエネルギーとして期待、注目されていました。
ここには戦争とも深く関わっています。日本が開戦しなければいけなかった大きな理由の一つは石油供給が止められたからです。電気が止まったら街と経済はすべてが機能停止するんです。エネルギー安全保障のトラウマがある。自国で自前のエネルギーを持てば戦争しなくて済む、と考えたのです。

一方で、世界中で核兵器を作りまくっている時代、日本も同レベルの技術水準を保っていたんです。「IAEA国際原子力機関が北朝鮮の調査をしました」みたいなニュースが日本ではずっと流れていましたが、その予算の40%以上はずっと日本に充てられていたんです。
つまり、北朝鮮よりも日本の方が核兵器を持つ可能性が高い(簡単に作れてしまう)と世界は思っていた、ということです。日本人からすると意外なことですが、世界の視点から相対的に見ないといけませんね。日本人があっという間にすさまじい兵器を作って広島長崎の復讐をすると思われていたということです。

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福島第2原子力発電所の安全保障会社はなぜかイスラエル企業でした。
ちなみに2021年東京オリンピックのサイバーセキュリティ会社も7社イスラエル企業が入っています。原子力発電所をコントロールしている電子情報を掌握すれば、日本を回している送電を止めたり、冷却装置を止めたりできます。
原子力発電所も道路の信号も全部パソコンでコントロールしています。今の時代データとシステムを握るとかなりのことができるようになっています。冷却装置を止めたり、信号止めたり。外国に任せていいことなのでしょうか。

さて。ここで問題です。
上記の発電で一番電気を生産している方法は何でしょうか?

答えは火力発電です。圧倒的に石炭とLNGで発電しています。
再エネが騒がれていますが2020年段階で20%程度です。

原子力はかなり減ってしまいましたね。

第2問です。
火力発電所が多いと何が起こるでしょうか?

答えはもう上に書いてありますね
石炭もLNGも石油も日本にないんです。
逆に水力や原子力発電で発電し続けられれば戦争して取りに行かなくても国内だけでやっていける。再生エネルギーでは電力量が足りない。
この構造はとても重要ですね。

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次回は話題の再生可能エネルギーです!!