平成29年渋谷幕張中学校社会②より 貨幣問題⑬ 徳川吉宗の時代⑤ 火事と経済
どうも。歴旅です。今日もぶらりと歴史旅。中学受験、御三家の社会を楽しく学びましょう。
火消しの続きです。江戸の特徴でもあり、文化の根幹でもあり、そして経済政策を必要とした内容です。人間社会は自然災害の影響を大きく受け、社会変化を起こし民族文化を形成します。
火事からの江戸文化
江戸っ子は粋な性質で、金離れがよく使ってしまうと表現されます。江戸っ子は「宵越の銭は持たねぇ!てやんでい」ってことですが、これも江戸の火事の影響です。何か物を買っても、持っていてもすぐ焼けちゃうんですね。蓄財しても消滅。そんなの意味ないじゃん、ということで気風の良さと生死、財産に対するあきらめの速さを身につけました。また、この時代にも死の近さが一つの文化として培われたのかもしれません。火災で燃えているのに笑顔でご飯食べている浮世絵などが残っていてびっくりします。
「火事と喧嘩は江戸の花」なんて言葉もありますが、火消しの働きが華々しかったことを示しています。そして短期で喧嘩っ早かった笑
左官屋、鳶職、大工も人気職業でした。家を作る仕事は火事があるたびに儲かります。現在の江東区木場は文字通り木を置く場所でした。江戸市中火災が起きたとき、ここに木材を貯めておいて、川を使って街を復興させていたんですね。材木商も儲かりました。今でも江東区は原木会館があり、印刷、出版、インクなど木や紙の会社が多くあります。
火事があるたびに幕府は救済措置を取るために財政は悪化していきました。
火事の回数を減らすことは幕府財政復興にもなるんですね。
外国人に日本の文化を語る機会があるかと思いますが、町の成り立ちや歴史的背景を知っておくと面白く、有用です。
ちなみに、あまりに火事が多いので家財がない、というのもあるんですが、必要なものもあります。そうすると新しいビジネスが生まれてきます。江戸時代にできたのは「レンタルパンツ屋」笑
当時は褌ですが、火事で全部燃えちゃうんですね。そうするとパンツすらレンタルが必要になります。戦国時代は戦争や災害があると米や布が交換価値を持ちましたが、江戸時代になると貨幣経済が浸透し、貨幣があればパンツ(布)がレンタルできるようになる。現代と変わらなくなってきました。
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