平成29年渋谷幕張中学校社会②より 貨幣問題⑮ 徳川吉宗の時代⑥ お米の経済・文化 +正月スペシャル
どうも。歴旅です。今日もぶらりと歴史旅。中学受験、御三家の社会を楽しく学びましょう。
米将軍は本当にいろんなことやりましたね。
吉宗は米価下落対策に苦心していました。米価が安くなるとどうなるのか?安く食べられて庶民の生活が楽になりますね。エンゲル係数が下がります。しかし、同時に問題があります。米価が下がると、石高評価なので価値が目減りしてすべての武士の基盤がガタガタになります。米が単位ですがほぼ現代の経済と同じですね。
現代では究極的には紙幣⇔金(ゴールド)の交換価値で信用を担保しています。金本位体制ですね。戦後の固定相場制でドルペッグ制もありましたが、弱い自国通貨レートを米ドル(アメリカの事ですよ笑)と連動させました。例えばデュルハム⇔米ドルなど。独立したての新興国の通貨って信用ないですよね。いきなり作った米と通貨。例えば1ホヘ=100円 と言われてもどこのなんの通貨でいつ使えなくなるかわからない。交換できるの?と思っていたら流通しません。ドルペッグ制のメリットは謎の通貨を基軸通貨と交換できることで信用を担保し、価格が安定すること。一方、固定だと自国で為替コントロールできないでメリットもあります。
江戸時代は金銀貨⇔米。米が交換価値単位だった金銀と交換できる価値を持っていたんです。お米がそこまでの価値を持っていたのは、
①生存を支える食料で単位化しやすかった
②神聖視されていた
からだと思います。
話が変わりますがもうすぐお正月です。
次のお正月アイテムの意味は何でしょうか?
①門松 ②注連縄 ③鏡餅
門松:日の出とともに年神様が来るので、依り代となる。竹が目立ちますがメインは松。ツンツンに神様が宿ります。
なぜかというと、神様は雷⚡のかたちで降りてくると考えられたからです。雷=雨+田。稲妻=稲の妻。古代人は稲妻が落ちた土地は五穀豊穣になる事を知っていました。
これは現代では証明されており、放電によって空気中の窒素が地中に入り込み、生育が早くなるそうです。理科で出てきそうですね(笑)
注連縄:家の注連縄は聖域の結界です。28日までに大掃除、餅つきをして大晦日を迎えます。門松に宿って玄関に来た年神様が注連縄のある家に入ります。
鏡餅:神様への供物です。年中食べられる餅を敢えて正月に食べるのはなぜか?それは年はじめに神様が宿ったお餅を食べることで体内に取り込み、健康な体になるように、という願いがあるからです。神人共食ですね。こうして神と人が一緒に食べることを直会と言います。
お年玉:昔はお金ではなく、お餅でした。子供達にもみんな健康になるようにと、お餅を配りました。おとしだまは、「おとしがみのたましい」の略です。
日本人とお米は密接に結びついていました。
現在100均で売っている正月飾りの材料は中国産の雑草です。
聖域の結界が雑草。形ではなく、日本文化の意味を継承していきたいですね。

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