正月スペシャル 文化論
どうも。歴旅です。今日もぶらりと歴史旅。中学受験、御三家の社会を楽しく学びましょう。
あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願い致します。
受験生にとってはお正月はあまりゆっくりできない年かもしれませんね。でも初詣、合格祈願などあるので、お正月をきっかけに日本文化と歴史を振り返ってみましょう。もちろん試験で出そうなあの人の神社もクローズアップ。
まずはお正月って何のためのイベントか?ということです。
単純に言うと、「年神様を迎えて、家族の1年の健康を祝う」ということです。
では年神様ってなに?氏神ってなに?初日の出って?寝正月?おせち?お年玉?お正月っていつまで?大掃除?煤払い?
正直よくわからないと思います。
其々見ていきましょう。
問題です。「お正月」はいつまででしょう?
■お正月の意味
もともとお正月はお盆と同じく祖先の霊を呼び、慰霊する行事でした。次第にそれが分かれて信念のお祝いと、一年の無病息災を祈る催事になりました。
■正月準備
煤払い:だいたい12/27~28に行われます。大掃除ですね。
地方によって異なりますが、年末に向けて門松、注連縄を作ります。
12/28にお供え用にお餅を搗き、飾りつけをします。
■期間
「お正月」の名の通り、1/31までの1か月間を指します。三が日は会社が休みに設定しただけなのでもともとの意味とは関係ありません。
「松の内」というのが正月飾りを納める日なのですが、1/15だったのが江戸時代に1/7になりました。
1/15を小正月と呼び、どんと焼きをします。
飾り物を焼いて送り出します。
※期間は主に江戸時代の方針によって地方によって変わります
■初日の出
年神様は日の出とともにやってくると考えられています。そのため年初め元旦の初日の出を見て、年神様が来たことを確認します。
こうしてみるとご来光以外はお盆と似ていますね。お盆は仏教が入ってくるにしたがって盂蘭盆会と習合して先祖供養の行事となりました。
答え:1/31まで
それでは次に意味編です。
■年神様ってなに?
古事記では素戔嗚命と神大市比売の間に生まれた大年神とされていますが、多くの神の父とされています。特定しにくいですが穀物神とされています。そして祖霊が祀られているところも多く同一視されています。家を守護する祖霊=農作を守護する田の神=一年を守護する神という素朴な民間神です(柳田國男より)。客人神とも同一視されますが、家の外を見たらなんか来ている神=祖霊で、神棚に来てもらいます。昔は家に神棚がありました。『古事記』が云々のはるか前から地元に居る山、里を見守る祖霊ですね。
(本体の神社の端っこになぜかある謎の小さい社。あれば客人神であり、大昔から土地にいた本来の神様です。大体有名な神様にメインの場所をどかされています)
■寝正月
昔は大みそかに一家の長が年神を迎えるために一晩神社に籠っていました。家の者も家長が帰るまで失礼なので起きて一晩過ごしました。そして初日の出と共に迎える。大晦日から正月までは起きているのが前提でした。なので家長が家に帰ってから寝て過ごすので寝正月でした。
現代ではどこにもいかずにゴロゴロしているのが寝正月ですが、元の意味は違いますね笑
■正月飾り
門松を作って神を迎えますが、ツンツンしているところに神が宿るとしています。門松は依り代ですね。年神=穀物神は豊作をもたらすもの=稲妻、雷と同一視されるためです。門松は避雷針みたいなものですね笑
そこから大掃除(煤払い)で家をきれいにして聖域とし、|注連縄《しめなわ》を通って家に向かえます。
鏡餅はお供えもので、神が食べた後家族でお餅を食べて家族の健康を祈ります。
お年玉=「おとしがみのたましい」で、昔はお餅を配りました。
■受験の神様
問題です。谷保天満宮はどこにあるでしょうか。
学問の神様として信仰を集めている神社にお参りに行きますね。関東三天神と呼ばれるのが湯島天満宮、亀戸天神社、谷保天満宮が挙げられます。
ちなみに「日本三天神」は福岡の「太宰府天満宮」、京都の「北野天満宮」、山口の「防府天満宮」です。
全国の〇〇天神、〇〇天神社、〇〇天満宮は全て|菅原道真《すがわらのみちざね》が祭神です。
政治的功績に加えて歌人としても有名です。
東風吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ
太宰府に左遷されたときの歌が有名ですね。書家としても有名で弘法大師(空海)とも並び称されます。
美しや紅の色なる梅の花阿呼が顔にもつけたくぞある
こちらは道真が5歳で詠んだ詩です。梅と縁がありますね。
答え:谷保天満宮《やぼてんまんぐう》は東京都国立市にあります。903年に菅原道真の三男道武が祀りました。
いよいよ受験本番が近づいてきていますね。
残りの時間、全力で頑張って下さい!!
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