平成25年桜蔭中社会①より 家の作り

旅先ではどんなところが好きですか?私は圧倒的に古民家風旅館がよいです。なのになぜか最近はホテルが多くなっております。
目的や利用シーンや街によって旅は変わりますね。
古民家買ってリノベしたいな、と思いつつ妻の説得が難航中。。笑

さて、家の作りです。和風の家の作り、意外と現代から離れてしまっていますよね。
軒先、縁側、ふすまなど普通の単語が遠ざかってしまった。ちょっと前の当たり前、が今レア。
なので試験に出ます笑

でもこれってSDGsの文脈でも見直しする必要が多々あります。なぜかというと、古い建築物の方が100年~500年持つんですね。その目的で作っていますから。最近の住宅は30年でガタが来る。高単価の大量消費のためです。ソニータイマーじゃないですが、壊れるモノづくりなんて日本の伝統ではありません。

さて、少し単語の解説をしましょう。現代でも使えるものもあれば、使えなくなっているものもあります。
棟木むなぎ
棟は屋根の頂点部分の事です。それを水平方向にさせる木が棟木。水平部分と軒先などに向かって勾配がついている部分は下り棟と呼ばれます。

縁側えんがわ
軒下に張りだして外側に作られた板敷きの通路。
外なのか?中なのか?
日本の伝統的家屋は障子もそうですが、中と外の境界線が非常にあいまいです。そんなに外を区別しないで生きてきたことが分かります。国語でも出そうな文化論ですね。お寺などでは濡れ縁と言って雨にぬれてもいい構造になっていたりします。だから一休さんとか小僧が雑巾がけで走らなければならない。敢えて簡単な作りにして手間暇かけて愛着が出るような構造にした、ともいえるかもしれません。

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うだつ:ちょっと特殊な建築としてはうだつがあります。どこにでもある訳ではなく、ある意味当時のお金持ちしか作れなかったものです。
なんのためにあるのか?というと火事があった時に、うだつがあるとここで火がせき止められて延焼しないんですね。延焼を防ぐ防火壁です。
「うだつが上がらない」というのはいつまでたってもお金がたまらず日の目を見ないことを言います。岐阜県美濃加茂の街並みなどに多く残っています。

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家一つとっても結構面白いですね笑