2021年駒場東邦中社会 ⑧幕末問題
どうも。歴旅です。今日もぶらりと歴史旅。
中学受験、御三家レベルの社会を楽しく学びましょう。
-quote———————————————————-
イ 主に薩摩藩と長州藩から成る軍隊が戦った内戦の結果、幕府軍が破れ大政奉還が実現した。
–unquote———————————————————-
これはちょっと紛らわしいですね。
戦って大政奉還が実現した、であればある意味スムーズなのですが、史実は異なります。
時系列が逆ですね。
幕府は先に大政奉還します。それに対して戦争する気だった薩長軍は困って言いがかりをつけて戦争を開始しました。
どこにも正義はありませんでした。
この時の将軍は徳川慶喜。
この頃の事情は複雑です。徳川幕府の老中たちはもはや役に立たない高齢者。というのは言い過ぎかもしれませんが、天下泰平の世に慣れすぎて欧米列強の圧力に対応できないお偉い方でした。高度経済成長期とバブルで方向転換を経験していない経営者。老人中心に安定を目指す政治家。今と似ていますね。ジリ貧とわかっているのに対応できない。
そんな中で、幕府の中で若手が頑張ります。それが一会桑政権です。
一橋家、会津藩、桑名藩。この3つの藩が幕府最後の砦として、若い藩主を中心に最後の幕府を支えます。
この頃幕府側も優秀な若手官僚を中心に様々な技術革新、外交交渉を展開していました。
小栗上野介は群馬の出身ですが、財務官僚、外交官僚などを歴任します。勝海舟が、福沢諭吉がアメリカに渡った咸臨丸の話が有名ですが、彼らは小栗上野介が渡米した外交使節団の船に随行しただけです。メインは小栗上野介。勝海舟は随行してゲロ吐いてただけです笑
小栗上野介は相当優秀で、幕府がなくなることが分かっていても政策を実行し続けました。「なんで幕府がなくなって手柄が新政府側に移るとわかっていてやるんですか?」と聞かれ、「新政府になっても今実施しておけば将来の日本は戦えるようになる」そう言って海軍を設立していきます。
ロシア軍も実は日本の近海で勝手に基地を作り始めたりしていました。燃料ほしいなど言いながらグダグダ言いつつ、勝手にどんどん基地を建設していきます。中国ロシアは常にこの作戦で実効支配していきます。小栗上野介は幕府の老中が何もしないので、イギリスに通告して追い払わせました。この辺りの外交感覚の機微は相当のものです。(イギリスは同じ島をよこせと言ってきましたがこれもうまく追い払いました)
脱線話がメインのように長くなりました。。
これが問題になってもいましたので。続きはまた明日!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません