2019年桜蔭中学校社会より 縄文時代③ 自然に沿った食文化
どうも。歴旅です。今日もぶらりと歴史旅。
中学受験、御三家の社会を楽しく学びましょう。
生き残るのに一番大切なのは食料。古代においては現代よりはるかに食料確保、食料加工技術が重要でした。そしてそのために膨大な時間が費やされてきましたが、長い人類の歴史の中で知恵を身に着けてきた領域でもあります。現代でも食料の重要性は変わりませんね。今日はちょっと文化論です。
2021年現在東京の食料自給率は1%以下。
30年以内に震災が起きる可能性が70%。
自然がない都心部は極端に災害に弱いです。水もなければ食料もない。
まっしぐらに郊外に歩き始めましょう。
いざという時は縄文人に戻りましょう笑
都心から出るには、まずは川が渡れるかが勝負です。。
水泳とサバイバル知識も得ておいた方がよいですね。
■今と変わらない味覚
さて、縄文人は原始的なものを食べて生きていたのでしょうか。
実際には多種多様な食生活でした。
・遠洋に出かけてクジラ、イルカも食べる
入り江に誘い込むなどしているかと思いますが、日常的に航海技術が高かったことを示しています。
・熊、鹿、猪が好き
今でいうジビエが好物ですね笑
中でも猪が好きだったようです。北海道にはもともと猪がいなかったのですが、縄文人が敢えて持ち込んだ形跡があります。
・ねばねば・トロトロが好き
世界的にかなり稀な好みです。
ねばねばしているって、大体腐っています笑
でも、トロトロ、ぬるぬるって新鮮な証拠でもあります。
・出汁の味覚
わかめ、昆布を入れて、貝出汁を取る。魚を投入して煮る。
これって今もやっていませんか?
いや、うちは鰹出汁だよ、九州だからあご出汁だよ、という人もいるかもしれませんが笑、もうほぼ縄文時代からの味覚です。
何も変わっていません。あさりかホタテ出汁か、みたいなバリエーションはあっても、現代とおほぼ同じですね。
■縄文カレンダー
上記のような食生活をしていたことが遺跡からわかるのですが、縄文人はその時その時の旬のものを食べていたことが分かります。
春になったら山菜を食べ、夏になったら魚を獲って食べる。
秋になったら栗、芋、柿、ドングリ、冬になったら熊、猪、鹿などを取って食べる。
こうした食生活のサイクルを縄文カレンダーで表現しております。これって、実は現代でも都会ではなく田舎の方に行くとほぼ同じような生活をしていたりします。都会でもむしろ和懐石で出てきたり、旅館で高い値段がついているかもしれません笑
現代の食文化にも息づいていますね。
日本の先祖は旬のものを好み、新鮮さを大切にし、その時一番おいしいものを素材を大事にして食べていました。
そのため人為的加工を好みません。中華料理は揚子江、黄河の水が泥水であり(日本のように急峻ではなく、流れない川のため)、水で料理をすると泥臭くなって食べられなくなるため、野菜も肉も油でコーティングするという技法が発達しました。
日本の場合は鮮度がよくそのまま食べれるため、素材を生かす料理方法が発達しました。
寿司は暖かいご飯の上に生の魚を乗せる。正直他の国でやったら正気か!と思うくらい危険な行為です。ほぼ間違いなく腐り、サルモネラ菌やらなにやらにやられてしまいます。
これが可能なのは日本は驚異的に新鮮なものを食べられる、自然環境に恵まれているからです。世界的には当たり前ではありません。
水もそのまま飲める国などほとんど存在しません。幕末に日本と中国からアメリカのゴールドラッシュを目的に移住していった人達がいましたが、日本人コロニーは全滅しました。それは水を煮沸しないで呑んでいたため、病原菌にやられてしまったのでした。中国は国内でも旅行する際に常に煮沸します。いいか悪いかわかりませんが、日本は世界的には稀有な恵まれた自然環境にいる事を理解していないと、世界に出た時におなかを壊して衰弱してしまいます。
逆に、ミネラルウォーターなど買わなくていい国なんですよね、本当は。。

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